君といつまでも

〜第1章〜 再会 (櫻井視点)





いつものように電車に乗り込む。





その何気ない行為をしなかったらきっと



再び彼女と会うことはなかっただろう――




























「間に合った…。」


なんとか終電に間に合い、俺はホッと息をつく。


さすが終電だけあって人は少なく、席もガラ空きだった。
俺はドア近くの席に座ると、電車の中から外を眺めていた。


ちょうどよく眠気もきていた。





徐々に瞼に重みを感じ始めたその時――









「翔…?」









どこかで聞いたことのあるような声…。
けれど、誰だか見当がつかない。





俺はゆっくり顔を上げた。









「……………?!」









目の前にいたのは、中学の時の同級生、そして元カノでもある鈴岡だった。
すっかり大人になってはいるものの、あの大きな目・真っ白な肌はあの頃と全く変わっていなかった。





「久しぶりだね。」

「…あぁ。」

「元気にしてた?」

「まぁね。そっちは?」

「私?……まぁ、それなりに。」


一瞬、の顔が曇った気がした。
が、話が暗くなったらいけないので見なかったことにした。






二人の間に沈黙が生まれる。






しばらくしてその沈黙を破ったのはの方だった。


「ねぇ。せっかくだからうち寄ってかない?久しぶりに会ったわけだし。」

「――お前…。その無防備なトコ、中学の時と全然と変わってないなぁ…。」


いくら別れてるからといっても何もしない自信ないよ?俺。
一応、オトコなんだから。


「な…翔こそ変わってないじゃん!そのカンジッッ!!」


は頬を真っ赤に染めて叫んだ。
近くにいたサラリーマンがびくっとする。


「…オイオイ…。俺ら以外にも人がいるんだから。」

「…あ…はは。そうだった…。」






























電車で10分。徒歩5分の場所にが住むマンションはあった。


「なぁ、お前ホントにココで一人で暮らしてるワケ?」

「うん。」

「――やけに広くねぇか?」

「そりゃそうだよ。ココ、前までお母さんと二人で暮らしてたんだもん。」

「ってことはあの後またこっちに引っ越してきてたんだ。……そういえばおばさんは?」


俺の問いにの顔が一瞬曇る。
そして、とても言いにくそうにその、衝撃の事実を口にする。







「1年前に……病気で死んだの。」







思いもよらない事実。




あんなに元気だったおばさんが…まさか1年前に死んでいたなんて――。


の家は母子家庭で、にとっておばさんしかいなかった。






なのに






「ってことは丸1年間一人だったってこと…?」

「……そういうことになるね。」


淡々と言ってるようだが、目は寂しさを訴えている。


俺はそんなを見て、胸が痛んだ。

そして、守ってやりたいと思った。











気づいた時にはをぎゅっと抱きしめていた。
そして、こんなことまでも言っていた。






「俺がソバにいてやるよ。」

「え。。。それってどういう……。」

「だからさ……。」


相変わらず鈍感だなぁと思いながら、俺は深くため息をついた。
そして分かりやすく言ってやった。









「もう一度……俺とやり直さねぇ…?」








俺はしっかり見据えての返事を待った。




「やり直すって…。今さら――そんなの無理よ。」




ある意味予想できた返事だった。

でも――
黙って引き下がれない。


「何でそんなこと言えるワケ?」

「だって、私たち1回ダメになってるんだよ?それに……もうあの時とは違うの。。」

「だからなんだってんだよっ。」


を抱きしめる力が強くなる。







「俺は今でものことが好きなんだよ。俺には…お前しかいないんだよ……!」







「翔。」

「だから……」

「――ごめん。」

「……へ?」


突然のの言葉に、思わず気の抜けた声を上げる。


「ごめんって?」

「私、ちょっと強がってた。」

「??」











「私も…………今でも、翔のことが好きだよ。」






そう言うの頬は真っ赤だった。



俺はそんなの頬に触れた。
そして、唇に触れようとする。








あと少しで触れる――その時だった。















「………きゃぁ!!!」


さっきまでおとなしかったがいきなり叫び声をあげた。






――まるで、何かに怯えるかのように。




勢いよく俺を突き飛ばすと、洗面所へ駆け込んだ。




















数分後、はまだ何かに怯えるような目をして戻ってきた。


「ごめんね…。翔。」

「いいって!それよりどうしたんだよ…いきなり。」


は黙り込んでしまう。
その目からは大粒の涙がこぼれ始める。
そして、涙ながらも必死に口を動かす。


「……たしね……。」

「……。」












「………………高校の時………集団レイプにあったの。」







☆あとがき☆
あぁ……全然意味分かんない内容ですみません!
まぁ、詳しいことはこれからどんどん明かしていくつもりなので(汗)
ちょっとアブナイ&意味分からんストーリーではありますが、どうぞよろしく(笑)











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