君といつまでも
〜第4章〜 傷 (櫻井視点)
衝撃の事実が、の口から一気に告げられた。
俺と別れてからそんなことがあったなんて――
俺の両手に自然と力が入る。
そして、今さら変えることのできない過去を、激しく悔やんだ。
「翔…。顔……恐い。」
感情が思いっきり顔に出ていたのか、が恐る恐る言う。
それでも俺の感情は一向に治まろうとしない。
あの時――
あの場に俺がいたら
俺がのことを守ってやれたのに…!
そうすれば、
があんなにも大きな傷を負うことはなかっただろうに…!!
俺は気づいたらをぎゅうっと抱きしめていた。
「や…。」
あの忌まわしい過去を思い出してしまった直後のせいか、がかすかに抵抗した。
それを制するかのように、俺はただを抱きしめ続けた。
そのまま、夜は更けていった――。
「……………ん。」
外がまぶしい。
(朝……か?)
ふと、昨日の記憶がよみがえる。
俺は自分の腕の中をチラッと見た。
俺の腕の中には、がまだ気持ちよさそうに寝息をたてている。
(昨日あのまま寝ちまった…ってワケか。)
俺はをその場に寝かせると、洗面所へと向かった。
そして、冷たい水で顔を洗い、気を引き締めた。
洗い終え、顔を上げると、当然だが自分の顔が映る。
――の持つ心の傷とトラウマ――
俺が何とかしてやりたい。
をこの手で救ってやりたい。
漆黒の”悪夢”という闇から救い出してやりたい。
鏡に映る自分の顔を見ながらそう思った。
――いや、誓ったと言った方が正しいだろう。
とにかく、あんなを見るのはもうごめんだ。
「絶対…あの頃のを取り戻してみせる。」
☆あとがき☆
今回は短めです。しかも翔君の心の声がほとんど…。
人生経験が浅いうちにとって(?!)、かなり難しい展開になってきましたよ。。
でもまぁ頑張って完結させますよ☆
SEO
掲示板
[PR]
爆速!無料ブログ
無料ホームページ開設
無料ライブ放送