君といつまでも

〜第9章〜 とまどい (櫻井視点)





やっと――お互い平穏な日々を手に入れたと思っていた。





けど、神様ってのはどうも意地悪のようだ。



























「翔〜〜ちょっとヘルプ〜〜!」


あれから俺たちは、の部屋で同棲生活を送っていた。
毎日が平穏で、俺たちは幸せの絶頂にいた。


「ん……どうした?。」

「雨降ってきちゃったの!洗濯物入れるの手伝って!」


――まぁ、こんな風にほぼ毎日ドタバタしてるけど(汗)
それでも、一緒にいられるからそんなのどうだっていい。


「――もぅ……最悪。。」

「まぁ、そんなしょげんなって。」


俯きながらも、はテキパキと洗濯物をとり込む。
俺も、そんなの隣に並んで、雨で微妙に湿った洗濯物をとり込む。


「うぅ……雨臭いぃ。。」

「こりゃ洗い直しだな。」

「やっぱそうよね〜…。」


は深いため息をつきながら、その場に座り、散らばった洗濯物をかき集める。
そして再度洗濯するため立ち上がろうとする。








その時









「う……。」


がその場に倒れこむ。
その顔は青ざめていた。


!大丈夫か?!」


答える声はない。
は気を失っていた。




俺は、急いで救急車を呼んだ。


救急車が来るまでに俺ができることは、ただの名前を呼ぶことしかなかった。



































「おめでとうございます。鈴岡さん。」

「え……。どういうことですか。」


医者のその言葉に、思わず二人揃って聞き返す。


「ですから…。」


医者はをじっと見据えて言う。









「あなたのお腹に――新しい命が宿ってますよ。」








俺たちは呆然とした。



それって……





「妊娠……してるってことですか?」


が声を震わせながら言う。
医者はの問いに黙ってうなずく。








俺は目の前が真っ暗になった。




医者の声がだんだんと遠のいていくのを感じた。

































その後のことは全く覚えてなくて、気づいた時にはイスに座って俯いていた。
は、自分のお腹を見つめたまま黙っている。


「なぁ。」

「……。」

「どうするワケ?」


思わずキツイ言い方になる。
はしばらく黙っていたが、ゆっくり重い口を開く。


「私は……この子を殺すことなんかできない。」

「じゃぁ……。」









「この子を産む。」






の力強い目が俺を見つめる。


「翔はどうしたいの?」

「俺は――俺は……。」

「翔はこの子を殺すつもりなの?」

「そんな……こと…。」


思わず言葉が詰まる。
自分がどうしたいのか分からないのだ。


「もし――翔がこの子を望んでいないのなら…。」

「……。」















「私、一人でこの子を産んで、育てる。」






☆あとがき☆
……このヒロインって波乱万丈がよく似合うね。。
だって次々と波乱なことが起きてさ。
にしてもどうしましょ、この展開。
まぁ何とかいい方へ導きますよ。
うち、ハッピーエンド大好き人間だし(それが何だ)












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